72回放射線計測

72回

勉強不足のため不完全ではありますが、少しでも参考になればと思います。

AM

78 気体検出器の印加電圧と出力電流パルスの関係において、ガス増幅が起こり始める領域はどれか。

1.境 界 
2.再結合 
3.電離箱 
4.比例計数管 
5.GM 計数管

解 4

放射線計測装置の概要を参考にしてください。

79 確率分布が平均値 μ、標準偏差 σ の ガウス分布に従う放射線計測において、測定値が μ ± σ に入る確率に最も近いのはどれか。

1.34%
2.50% 
3.68% 
4.75% 
5.96%

解 3

μ ± σに入る確率:68,3%

μ ± 2σに入る確率:95,4%

μ ± 3σに入る確率:99,7%

80 診断用 X 線の半価層計測で正しいのはどれか。

1.吸収体として鉛を用いる。 
2.小型の空気電離箱を用いる。 
3.吸収体と検出器を密着させる。
4.純度 50%以上の吸収体を用いる。 
5.照射野を吸収体の大きさに合わせる。

解 2

照射線量を測定するので、電離箱で良いと思います。

81 物理量と単位の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。

1.カーマ C・kg-1
2.シーマ J・kg-1
3.吸収線量 C・kg-1
4.照射線量 J・kg-1
5.質量阻止能 J・m2・kg-1

解 2、5

放射線計測のメモ1を参考にしてください。

82 定位放射線治療の線量計測で正しいのはどれか。2つ選べ。

1.側方電子平衡は無視できる。 
2.電離空洞は小さい方がよい。 
3.出力係数の測定が必要である。 
4.フィルムは検出器として用いられない。 
5.電離箱線量計のステム効果は無視できる。

解 2、3

PM

79 個人被ばく線量計として用いられないのはどれか。

1.TLD 線量計
2.半導体線量計 
3.ポケット線量計 
4.フィルムバッジ線量計 
5.フリッケ線量計

解 5

フリッケ線量計は化学線量計であり、γ線による大線量の評価に用いられます。

80 ある物質の質量減弱係数 μ/ρ、質量エネルギー転移係数 μtr/ρ、質量エネルギー吸収係数 μen/ρ で、正しい関係はどれか。ただし、光子エネルギーは一定とする。

1.μ/ρ > μen/ρ > μtr
2.μ/ρ > μtr/ρ > μen/ρ 
3.μen/ρ > μtr/ρ > μ/ρ
4.μtr/ρ > μen/ρ > μ/ρ 
5.μtr/ρ > μ/ρ > μen

解 2

μ/ρ 相互作用する確率

μtr/ρ 二次電子の運動エネルギーに変化する割合。割合は光子の相互作用(光電効果、コンプトン散乱、電子対生成など)ごとに異なります。

μen/ρ 二次電子の運動エネルギーが物質に吸収される割合。

81 放射性試料を測定時間 t で測定したとき全計数値 N が得られた。 このときの標準偏差を含む計数率を求める式として正しいのはどれか。 ただし、測定値は ポアソン分布に従うものとする。

解 4

計数率の場合、誤差が生じるのは計数値Nであって、時間tに誤差は生じないことに注意します。

82 光子線の線質指標 TPR20,10測定(標準計測法12)の基準条件で、誤っているのはどれか。

1.固体ファントムを使用
2.照射野サイズは 10 cm × 10 cm 
3.線源電離箱間距離<SCD>は100 cm
4.測定深は 10 g・cm-2 および 20 g・cm-2
5.円筒形電離箱の基準点は電離空洞の幾何学的中心

解 1

水ファントムを使用します。

83 電離箱線量計のイオン再結合補正で正しいのはどれか。2つ選べ。

1.補正係数は 1.0 未満である。 
2.パルス放射線には2点電圧法が推奨される。 
3.初期再結合は異なる電離トラック間で生じる。 
4.計算式はパルス放射線と連続放射線で共通である。 
5.印加電圧の変更ができない場合、<ボーグ>の理論式で計算する。

解 2、5

イオン再結合補正計数は、2点電圧法・ボーグの式より求める方式があります。

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