74回 午前 撮影技術学

74回
83 乳房X線撮影において被ばくの低減につながるのはどれか。

1.管電圧を下げる。
2.mAs 値を上げる。 
3.グリッドの格子比を高くする。 
4.乳房トモシンセシスを併用する。 
5.フィルタをモリブデンからロジウムに変更する。

5

エネルギースペクトルの低エネルギー側は、画像に寄与しないX線で無駄な被ばくになります。Rhフィルタは、乳腺密度が高い or 圧迫圧が大きい場合に使用します。

フィルタをMoからRhに変更すると、エネルギースペクトルが高エネルギー側にシフトします。画質を保ちつつ、被ばく線量の低減が可能です。ただし、コントラストは低下します。

84 左肘関節側面の X 線写真No. 8を示す。 矢印で示す部位と名称の組合せで正しいのはどれか。

1.ア 橈骨
2.イ 滑車 
3.ウ 鈎状突起 
4.エ 尺骨 
5.オ 肘頭

5

イは尺骨の突起を指していると思われますので、鈎状突起で良いと思います。肘関節の内側側副靭帯が付着する部位です。

85 胸部 X 線写真No. 9を示す。 認められる所見はどれか。

1.気 胸
2.結節影
3.肺気腫
4.肺ブラ 
5.すりガラス様陰影

1

86 チーム医療で正しいのはどれか。

1.患者情報は共有しない。 
2.国家資格を持つ者で構成される。 
3.平常時の役割分担は明確化しない。 
4.メンバーで総合的に意思決定をする。 
5.院内横断的に単一のチームを組織する。

4

割愛します。

87 腹部の血管造影写真No. 10を示す。 矢印で示すのはどれか。

1.脾動脈 
2.総肝動脈 
3.左胃動脈 
4.腹腔動脈 
5.右胃動脈

1

88 X 線撮影の体位No. 11を示す。 観察部位はどれか。

1.踵 骨
2.舟状骨
3.足関節
4.立方骨 
5.Lisfranc<リスフラン>関節

1

踵骨の軸位撮影になります。

89 腹部のダイナミック CTNo. 12を示す。 時相の順番として正しいのはどれか。

1.AーBーCーD 
2.CーAーBーD 
3.CーBーDーA 
4.DーBーAーC 
5.DーCーAーB

3

腹部レベルの画像のため、動脈系→臓器→静脈系→排泄(腎から尿)を考慮すると良いと思います。

以下に3つの構造に注目して、アプローチしてみます。

  1. 下大静脈
  2. 大動脈
  3. 腎臓(皮質→髄質→腎盂)
90 体表基準と脊椎の位置との組合せで正しいのはどれか。

1.喉頭隆起  第2頸椎レベル 
2.胸骨柄上縁 第1胸椎レベル
3.剣状突起  第12胸椎レベル 
4.肋骨弓下縁 第3腰椎レベル
5.腸骨稜   第2仙椎レベル

4

体表基準と脊椎の位置は、比較的多く出題されていると思います。以下を覚えておけば良いと思います。

喉頭隆起(甲状軟骨)  第4頸椎レベル
胸骨柄上縁      第2,3胸椎レベル
胸骨角        第4,5胸椎レベル
胸骨剣状突起     第9,10胸椎レベル
肋骨弓下縁     第3腰椎レベル
腸骨稜       第4腰椎レベル
上前腸骨棘     第2仙椎レベル
恥骨結合上縁    尾骨レベル

91 X 線写真No. 13を示す。 造影されているのはどこか。

1.回 腸 
2.子 宮 
3.直 腸 
4.膀 胱 
5.前立腺

4

尿道より逆行性に膀胱が造影されています。

92 頭部単純 CT 像No. 14を示す。 矢印で示すのはどれか。

1.骨
2.梗 塞
3.出 血
4.腫 瘍 
5.アーチファクト

3

図の高吸収域は出血になります。

ただし小脳出血ではなく、第4脳室に血腫が貯留している画像だと思います。

93 血管造影検査で焦点寸法が 0.3 mm の X 線管を用いて焦点受像器間距離を 100 cm として X 線撮影を行った。造影目的の血管が受像器から 20 cm 焦点側にあるとき、この血管の幾何学的不鋭(半影)の大きさ[μm]に最も近いのはどれか。

1.15 
2.25 
3.35 
4.50 
5.75

5

イメージ図と単位に気をつけて問題を解きます。

半影 = F × b/a を使ってみます。

   = 0.3×103[μm] ×20[cm]/80[cm]

   = 0.3×103[μm] × 1/4 = 0.075 × 103[μm] = 75[μm]

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