84 腹腔内遊離ガスについて正しいのはどれか。2つ選べ。
1.ニッシェを形成する。
2.腸閉塞の所見である。
3.CT での検出は困難である。
4.デクビタス撮影は左下側臥位とする。
5.横隔膜下の腹腔内遊離ガスは、腹部立位正面像に比べて胸部立位正面像で検出しやすい。
4,5
1.ニッシェは、潰瘍などで凹みを形成します。
2.腸閉塞の所見は、二ボー、小腸拡張などです。
3.CT で検出しやすいです。
85 頭部 X 線写真(No. 9)を示す。 撮影法で正しいのはどれか。
1.Rhese<レーゼ>法
2.Towne<タウン>法
3.Waters<ウォータース>法
4.Stenvers<ステンバース>法
5.Rosenberg<ローゼンバーグ>法
3
国試にはウォータース撮影が、良く出題されます。
86 血管造影写真(No. 10)を示す。 行われた IVR の手技はどれか。
1.血管形成術
2.血栓溶解術
3.コイル塞栓術
4.ステント留置術
5.フィルタ留置術
3
血管造影の画像です。頭蓋骨が写っているので、DSA画像ではありません。よって塞栓したコイルも描出されています。
一方DSA画像では、頭蓋骨などの造影剤以外をサブトラクションしますのでコイルも確認出来なくなることに注意です。血管を通過する造影剤のみを描出します。
下の67回AM89を反転した画像は、コイル塞栓したわけではないと思いますが、参考までに一緒に載せています。
87 腹部造影 CT 像(No. 11)を示す。 矢印で示すのはどれか。
1.胃
2.膵 臓
3.脾 臓
4.脾静脈
5.下大静脈
2
88 頸椎正面 X 線写真(No. 12)を示す。 矢印で示すのはどれか。
1.横突起
2.棘突起
3.歯突起
4.上関節突起
5.Luschka<ルシュカ>突起
5
89 CT コロノグラフィで正しいのはどれか。
1.心電図同期撮影を行う。
2.背臥位と腹臥位で撮影する。
3.大腸内部の色調が観察できる。
4.硫酸バリウムで大腸を充満させる。
5.fine network pattern を描出できる。
2
1.心電図同期撮影を行う。心臓や上行大動脈を観察したい場合に行います。
2.背臥位と腹臥位で撮影する。病変が液体などの腸管内容物で埋没してしまうリスクを避けるためと思われます。
3.大腸内部の色調が観察できる。CTCでは基本的に凹凸の観察がメインになります。
4.硫酸バリウムで大腸を充満させる。炭酸ガス(二酸化炭素)で大腸を拡張します。
5.fine network pattern を描出できる。fine network patternとは、大腸粘膜の微細な模様のことらしいのですが、CTCでは判断出来ないと思います。
90 関節リウマチ患者の X 線写真(No. 13)を示す。 亜脱臼しているのはどこか。
1.CM 関節
2.DIP 関節
3.IP 関節
4.MP 関節
5.PIP 関節
5
「L」マーカーが内側に入っていることが気になります。
91 腹部造影 CT の多断面再構成像(No. 14)を示す。 矢印で示すのはどれか。
1.食道動脈
2.腹腔動脈
3.下腸間膜動脈
4.上腸間膜動脈
5.正中仙骨動脈
2
腹腔動脈と上腸間膜動脈は、同じような高さで大動脈から分枝しています。上が腹腔動脈、下が上腸間膜動脈になります。
92 水溶性ヨード造影剤で正しいのはどれか。
1.血漿に比べて浸透圧が低い。
2.使用前にはヨードテストを実施する。
3.経口投与では大部分が尿中から排泄される。
4.投与した患者の 10〜15 %に副作用が発生する。
5.非イオン性製剤はイオン性製剤に比べて即時型副作用が少ない。
5
1.血漿に比べて浸透圧が低い。浸透圧は、血漿 < ヨード造影剤 です。
2.使用前にはヨードテストを実施する。アナフィラキシーショックなどは、容量に依存しないで発症します。よって少量で行うヨードテストでも発症してしまうリスクがあります。なので少量でテストを実施する意味がないと思われます。(私は経験がありませんが、過去にはやっていたそうです。)
3.経口投与では大部分が尿中から排泄される。ガストログラフィンは経口投与されるヨード造影剤です。基本的に便排泄と思われます。
4.投与した患者の 10〜15 %に副作用が発生する。10%は多いと思います。
93 上部消化管造影写真(No. 15)を示す。 撮影体位はどれか。
1.背臥位第1斜位
2.背臥位第2斜位
3.半立位第1斜位
4.半立位第2斜位
5.立位第1斜位
4
撮影体位は、半立位第2斜位になります。この体位は69回PM89で出題されていました。
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