73回 午後 撮影技術学

73回
84 造影剤注入液量が最も多いのはどれか。

1.注腸造影検査
2.肩関節造影検査
3.脊髄腔造影検査 
4.唾液腺造影検査 
5.子宮卵管造影検査

1

大腸の容量が一番多いため、予測出来るのではないかと思います。

なお注腸用造影剤を検索し、添付文書を見ると用量~2000mlと記載されています。

85 半影を一定にした場合、拡大撮影の拡大率に最も影響があるのはどれか。

1.許容負荷
2.撮影時間 
3.焦点サイズ 
4.被ばく線量 
5.受像器のサイズ

3

選択肢の中で拡大率や半影に関連するパラメータは、焦点サイズのみと思います。

86 X 線写真(No. 5)を示す。 撮影法であてはまらないのはどれか。

1.検側上腕を外転する。 
2.通常立位で撮影する。 
3.肩甲骨の中央に入射する。 
4.検側の外側を受像器につける。 
5.肩甲骨が Y 字形に描出される。

1

肩関節のスカプラY撮影 or 肩甲骨のスカプラY撮影になります。

スカプラYでは撮影した画像を、正面画像(肩でも肩甲骨でも)と向きを合わせるイメージで左右反転することが多いと思います。よって画像は左側のスカプラY撮影と予測できます。

肩関節のYを撮影する際は、検査する側の上肢は下垂して(もしくは少し肘を引くイメージ)良いと思います。画像としては、上腕骨と肩甲骨が重なるイメージです。

一方で肩甲骨のY撮影は、検査する側の上肢は反対の肩を掴みます。肩甲骨を観察したいので、上腕骨が重ならないようにするイメージで良いと思います。

よって画像は上腕骨と肩甲骨が重なっていないことから、肩甲骨を撮影したものと推測出来ます。よって上肢は外転でなく、反対の方を持つになると思います。

87 CT による Autopsy Imaging<死亡時画像診断>について正しいのはどれか。

1.適切な感染対策を施す。
2.遺族の同意確認は必要としない。 
3.医療事故調査の目的で行ってはならない。 
4.通常の臨床での検査より低線量で検査を行う。 
5.遺体に挿入されたデバイスは抜去し撮影することが原則である。

1

Aiは、原因を追求するため(or否定するため)に撮影すると思われます。撮影して感染症が確定出来るわけではないですが、感染しているものとして対応した方が自身の安全につながります。

よって予防の意味で適切な感染対策を施すが解答になっていると思います。

88 検査と被検者への投与物質の組合せで正しいのはどれか。

1.MRCP ーーーーーーー ペルフルブタン(ソナゾイド)
2.DIC-CT ーーーーーー  イオトロラン(イソビスト) 
3.造影超音波検査 ーーー 塩化マンガン四水和物(ボースデル) 
4.ミエログラフィ ーーー イオトロクス酸(ビリスコピン) 
5.CTコロノグラフィ ーー 二酸化炭素(炭酸ガス)

5

CTコロノグラフィは、二酸化炭素(炭酸ガス)で大腸を拡張します。

1.MRCP ーーーーーーー ボースデル
2.DIC-CT ーーーーーー  ビリスコピン
3.造影超音波検査 ーーー ソナゾイド
4.ミエログラフィ ーーー イソビスト

コロノグラフィはやや多く出題されている印象なので、解答出来るようにしたいです。他の選択肢は商品名も記載されており、現場で働いているとイメージしやすかったです。ただ学生には厳しいかなと思うので、解答を選択するアプローチで良いと思います。

89 頭部単純 CT(No. 6)を示す。 病変が存在するのはどれか。

1.視 床
2.基底核 
3.前頭葉 
4.側頭葉 
5.頭頂葉

3

前頭葉になります。

これは経験則ですが、画像の低吸収域周囲には言語野があり臨床上でも重要な領域となります。

90 腹部造影 CT(No. 7A)と治療2週間後の腹部単純 CT(No. 7B)を示す。行われた治療は何か。

1.凍結療法 
2.肝部分切除術 
3.定位放射線療法 
4.肝動脈化学塞栓術 
5.ラジオ波焼灼療法

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A 造影CTで肝に濃染する病変が見られます。

B 治療後の単純CTで高吸収が見られます。塞栓した痕跡と予想がつきます。また肝臓の形態に大きな変化はないように見えます。

よって肝細胞癌に対するTACE後と予測が出来ます。

凍結療法は良くわからないので割愛しますが、部分切除なら肝形態に変化があると思います。

定位放射線療法やラジオ波なら、病変周囲に浮腫は見られるかもしれませんが塞栓物質は見られないと思います。

91 手部 X 線撮影時の肢位(No. 8)を示す。 正しいのはどれか。

1.尺 屈 
2.掌 屈 
3.底 屈 
4.橈 屈 
5.背 屈

1

舟状骨の正面撮影は、図のように手部を尺骨側に傾けます。

92 胸部の造影 CT 像(No. 9)を示す。 矢印で示すのはどれか。

1.奇静脈 
2.肺動脈 
3.上大静脈 
4.下行大動脈 
5.左冠状動脈

2

93 腹部造影 CT 冠状断像(No. 10)を示す。 矢印で示す臓器はどれか。

1.胃
2.肝 臓 
3.腎 臓 
4.膵 臓 
5.脾 臓

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