72回 午後 診療画像検査学

72回
15 MRI に用いる造影剤について正しいのはどれか。2つ選べ。

1.Gd造影剤はT1緩和時間を短縮する。
2.MRCP では造影剤を用いることはない。
3.Gd造影剤はT2緩和時間に影響を与えない。
4.Gd – EOB – DTPA は肝腫瘍の診断に用いる。
5.Gd 造影剤による重篤な副作用は知られていない。

1,4

2.MRCPでは、基本的に陰性造影剤を用います。
3.Gd造影剤はT2緩和時間に影響を与えます。
5.Gd 造影剤による重篤な副作用は、NSFなどです。

16 左膝関節 MR 像の T2強調像No. 1Aとプロトン密度強調像No. 1Bを示す。 誤っているのはどれか。

1.A には膝蓋骨が描出されている。
2.A には外側半月板が描出されている。
3.B には前十字靱帯が描出されている。
4.B には内側側副靱帯が描出されている。
5.A、B いずれにおいても大2骨骨髄の信号は正常である。

2

Aのサジタル画像に、後十字靭帯が観察出来ます。サジタル画像で、十字靭帯を観察出来る中央に半月板は存在しません。

17 乳房 X 線写真と比較したときの乳腺超音波像の特徴について正しいのはどれか。

1.空間分解能が高い。
2.全体像を把握しにくい。
3.アーチファクトが少ない。
4.微細石灰化の描出に優れる。
5.術者の技術の差による影響が少ない。

2

1.空間分解能が高い。マンモグラフィの特徴と思われます。
3.アーチファクトが少ない。 超音波はアーチファクトは多いです。
4.微細石灰化の描出に優れる。 マンモグラフィの特徴と思われます。
5.術者の技術の差による影響が大きいと思います。

18 超音波像のエコー信号が表しているのはどれか。

1.拡 散
2.吸 収
3.屈 折
4.反 射
5.密 度

4

割愛します。

19 後方エコーの増強について誤っているのはどれか。

1.囊胞の後方にみられる。
2.腫瘤内での減衰の程度を反映する。
3.超音波のビーム軸に平行に発生する。
4.超音波の周波数によらず認められる。
5.腫瘤を透過する前のエコー信号と比較する。

5

後方エコーの増強の概要は以下の通りです。

超音波の減衰・反射の少ない組織や起こらない部位の後方には周囲組織より相対的に輝度の高い領域が発生します。これを後方エコーの増強と言い、胆嚢・嚢胞などの後方に認められます。

20 右上腹部の超音波像No. 2を示す。 正しいのはどれか。

1.脂肪肝である。
2.腎臓に腫瘤を認める。
3.腹水は認められない。
4.肝臓の腫瘤は無エコーである。
5.肝臓の腫瘤には音響陰影が認められる。

3

割愛します。

21 MRI の撮影法で BOLD<blood oxygenation level dependent>効果に最も鋭敏なのはどれか。

1.EPI
2.FLAIR
3.FSE
4.SE
5.STIR

1

ファンクショナルMRIでは、BOLD効果を利用します。血液の酸素化の度合いによってMR信号が変化することを利用します。磁化率効果を強調するためGRE系EPIが使用されます。

22 脳卒中の急性期に撮影された頭部 MRI の拡散強調像No. 3を示す。 矢印の高信号が反映している病態として正しいのはどれか。

1.血液の貯留
2.血管原性浮腫
3.細胞障害性(細胞毒性)浮腫
4.脳室の拡大
5.脳の萎縮

3

急性期脳梗塞の拡散強調画像で観察出来る病態は、細胞性浮腫です。

23 MR 像No. 4を示す。 正しいのはどれか。

1.A は子宮である。
2.T1強調像である。
3.B は大転子である。
4.大腿骨頭は両側とも正常である。
5.脂肪抑制パルスが付加されている。

1

2.T2強調像である。
3.B は小転子である。
4.大腿骨頭は両側とも正常である。 大腿骨頭に信号変化疑いです。(右>左)
5.脂肪抑制パルスが付加されている。皮下脂肪など抑制されていません。

24 脳のファンクショナル MRI で正しいのはどれか。

1.造影剤を使用する。
2.データ取得に FSE 法を用いる。
3.データ処理に最大値投影法を用いる。
4.運動野を描出するために光刺激を行う。
5.神経の活動に伴う血流変化を画像化している。

4

問題21参照

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