68回 午後 診療画像検査学

68回
15 STIR 法で正しいのはどれか。

1.CHESS 法より SN 比は高い。
2.最初に 90 度の RF パルスを印加する。
3.水と脂肪の位相差を利用した撮影法である。
4.脂肪の縦磁化がゼロになる時間に TE を設定する。
5.CHESS 法より磁場の不均一性の影響を受けにくい。

5

STIRの特徴は、以下のとおりです。

  • RFパルスの前にIRパルス(180°の反転パルス)を印加するため、撮像時間が延長します。
  • 脂肪と同等のT1回復する組織の信号も同時に抑制されます。よってSTIRは脂肪だけを抑制するのではないので、非選択的組織抑制と言われます。
  • 非選択的組織抑制のため、造影剤使用後でT1短縮効果を観察したい時は、造影された部位も抑制される恐れがあります。そのため一般的に、造影剤投与後の脂肪抑制には用いられません。
  • 全組織に180°反転パルスを照射するので、信号成分が減少します。よってSNRが低くなりSNRを上げるために撮像時間を長くする必要があります。
  • 磁場の不均一性に弱い部位での脂肪抑制に有用です。頚椎、胸椎、肩関節などに主に利用されます。
16 SE 法を用いた MRCP で正しいのはどれか。

1.水抑制画像である。
2.短い TE で撮影される。
3.最大値投影法が有用である。
4.脊椎が高信号で描出される。
5.陽性造影剤を経口投与する。

3

MRCP(MR cholangio pancreatography)は、胆嚢、総胆管や膵管の水成分を強調する画像のことです。TEを長くすることで、水成分を強調します。よってhydrography、水強調画像やheavy T2Wと呼ばれたりします。

胃や十二指腸の水成分が強調されないように、陰性造影剤を経口投与します。

17 MRI のアーチファクトで正しいのはどれか。

1.磁化率アーチファクトは TE を長くすることで軽減できる。
2.モーションアーチファクトは動きの方向に一致して出現する。
3.化学シフトアーチファクトは静磁場強度が高いほど大きくなる。
4.折り返しアーチファクトはスライス厚を薄くすることで回避できる。
5.トランケーションアーチファクトは分解能を低く設定すると抑制できる。

3

ケミカルシフトアーチファクトは、水と脂肪の共鳴周波数のズレをHzで考えると次のようになります。

3.5[ppm] × 42.6[MHz/T] × 静磁場強度[T]

1.磁化率アーチファクト ⇨ TE を短くすることで軽減できる可能性あり。 Urtla short TEなど
2.モーションアーチファクト ⇨ 動きの方向でなく、 通常は位相エンコード方向に出現。
4.折り返しアーチファクト ⇨FOVを大きくしたり、オーバーサンプリングなどで回避。
5.トランケーションアーチファクト ⇨分解能を高く設定すると抑制できる。エンコード数を増。

18 超音波用造影剤に含まれるのはどれか。

1.空 気
2.ヨウ素
3.トリウム
4.ガドリニウム
5.硫酸バリウム

1

超音波造影剤には、微小気泡が含まれます。

19 探触子を第4肋間胸骨左縁から頭側に傾けるようにして撮影した心エコーの四腔 断面像<four chamber viewu>(No. 1)を示す。矢印で示す構造はどれか。

1.右心房
2.僧帽弁
3.三尖弁
4.心尖部
5.心室中隔

5

心室中隔です。

20 無散瞳眼底写真撮影で正しいのはどれか。

1.検査は明室で実施する。
2.撮影前に散瞳剤を点眼する。
3.色覚異常の診断に有用である。
4.視神経乳頭は鼻側に位置する。
5.ピント合わせの照明に紫外線を使用する。

4

割愛します。

21 頭部 MRI の T2強調像(No. 2)を示す。 矢印で示すのはどれか。

1.海 馬
2.視 床
3.中 脳
4.脳 梁
5.尾状核

4

側脳室の上部は、脳梁です。

22 MRI の T2強調矢状断像(No. 3)を示す。 正しい組合せはどれか。2つ選べ。

1.ア 鼻腔
2.イ 脳脊髄液
3.ウ 上咽頭
4.エ 横突起
5.オ 第11胸椎

2,5

ア:口腔、ウ:気管、エ:棘突起

23 健常成人の MRCP 像(No. 4)を示す。 矢印で示す構造はどれか。

1.右肝管
2.総肝管
3.胆囊管
4.総胆管
5.主膵管

3

24 右季肋部斜走査の腹部超音波像(No. 5)を示す。 矢印で示すのはどれか。

1.膵 管
2.門 脈
3.肝静脈
4.総肝管
5.脾静脈

2

門脈だそうです。

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