50 胸部を走行する神経はどれか。2つ選べ。
1.顔面神経
2.三叉神経
3.舌下神経
4.反回神経
5.迷走神経
4,5
51 急性期の膿瘍内部に主に観察されるのはどれか。
1.好酸球
2.好中球
3.形質細胞
4.好塩基球
5.リンパ球
2
膿瘍は、体内の組織や臓器に感染が起こり、化膿性の炎症が進行し、膿がたまった袋状の塊や空間を指すそうです。膿瘍は通常、細菌や他の微生物が体内の組織に侵入して感染を引き起こすことによって発生します。自然免疫であるマクロファージや好中球が細菌を貪食します。
52 原因がウイルスでないのはどれか。
1.梅毒
2.風疹
3.麻疹
4.C型肝炎
5.帯状疱疹
1
梅毒は、細菌が原因になります。
53 癌とそれに関連する腫瘍マーカーの組合せで正しいのはどれか。
1.大腸癌 ーーー AFP
2.卵巣癌 ーーー PSA
3.子宮体癌 ーーー SCC
4.前立腺癌 ーーー CEA
5.肝細胞癌 ーーー PIVKA-Ⅱ
5
1.大腸癌 ーーー CEA、CA19-9
2.卵巣癌 ーーー CA125、CEA、CA19-9など
3.子宮体癌 ーーー CA125、CA19-9など
4.前立腺癌 ーーー PSAが特異的
5.肝細胞癌 ーーー PIVKA-Ⅱ、AFPが特異的
- CEA、CA19-9は、腺癌で上昇する例が多いです。
- SCC、CYFRA21-1は、扁平上皮癌で上昇する例が多いです。
54 膝関節痛の原因とならないのはどれか。
1.腱板断裂
2.半月板損傷
3.変形性膝関節症
4.前十字靭帯損傷
5.内側側副靭帯損傷
1
腱板断裂は、肩関節の疾患です。
55 血液生化学検査で筋疾患のスクリーニングで用いられるのはどれか。
1.ビタミンD
2.カルシトニン
3.副甲状腺ホルモン
4.クレアチンキナーゼ
5.アルカリフォスファターゼ
4
クレアチンキナーゼ(CK)は、筋肉の中にある酵素です。CKの値が高いということは、筋肉の細胞がこわれたことを意味します。ただし激しい運動でも筋が壊れて上昇します。心筋梗塞では、CK-MBという項目が利用されています。
アルカリフォスファターゼは、肝臓、胆道、骨、腸、などに多く含まれる酵素で、これらの臓器に障害があると血液中に漏れ出てくるため値が上昇します。
56 前縦隔に発生する頻度が高いのはどれか。2つ選べ。
1.胸腺腫
2.奇形腫
3.中皮腫
4.神経鞘腫
5.サルコイドーシス
1,2
前縦隔に発生する頻度が高いのは、胸腺腫と奇形腫になります。
57 先天性心疾患で最も発生頻度が高いのはどれか。
1.動脈管開存症
2.心室中隔欠損症
3.心房中核欠損症
4.肺動脈弁狭窄症
5.ファロー四徴症
2
先天性心疾患で最も発生頻度が高いのは、心室中隔欠損症になります。
58 欠乏すると赤血球産生が低下するのはどれか。2つ選べ。
1.鉄
2.亜鉛
3.ヨウ素
4.ビタミンK
5.ビタミンB12
1,5
難しい問題だと思います。
造血幹細胞より分化した赤芽球系前駆細胞は、エリスロポエチンが作用することで分裂を繰り返しながら成熟していきます。
- 赤芽球の核内ではDNA合成が行われます。ここでビタミンB12と葉酸が必須です。
- 細胞質ではヘモグロビンが合成されます。この過程で鉄が使用されます。
59 下垂体の異常によって起こるのはどれか。2つ選べ。
1.尿崩症
2.先端巨大症
3.ダウン症
4.バセドウ病
5.パーキンソン病
1,2
尿崩症は下垂体後葉、先端巨大症は下垂体前葉に関連があります。
60 移植した場合に拒絶反応を生じる可能性が最も低いのはどれか。
1.角膜
2.肺
3.心臓
4.肝臓
5.腎臓
1
割愛します。
61 一次救命処置における胸骨圧迫について正しいのはどれか。
1.剣状突起部を圧迫する。
2.1分間に60~70回の圧迫を行う。
3.AED使用開始後は胸骨圧迫は不要である。
4.成人の場合、胸骨が5~6cm沈む程度圧迫する。
5.2~3分ごとに10秒以上中断して脈拍の有無を確認する。
4
1.剣状突起部を圧迫する。胸骨(下半分)で良いと思います。
2.1分間に60~70回の圧迫を行う。100〜120回/分を目安で良いと思います。
3.AED使用開始後は胸骨圧迫は不要である。必要です。
5.2~3分ごとに10秒以上中断して脈拍の有無を確認する。胸骨圧迫を中断する時間は極力短くします。
62 疫学について正しいのはどれか。
1.疾患の治療を目的とする。
2.横断研究では長期間の追跡調査を行う。
3.研究対象となる疾患は感染症のみである。
4.患者個人でなく、人間集団を観察対象とする。
5.介入研究の代表的な手法としてコホート研究がある。
4
疫学は、疾患や健康問題を人口全体で研究する科学分野です。
疾患の発生率、伝播経路、影響要因、そして予防と制御の方法に関心を寄せます。
目的は、疾患が人口全体でどのように分布しているかを理解し、効果的な公衆衛生政策や介入策を策定することです。
63 平成28年の人口動態統計において、我が国の男性のがん死亡が最も多いのはどれか。
1.肺がん
2.胃がん
3.肝がん
4.大腸がん
5.前立腺がん
1
「令和4年(2022) 人口動態統計月報年計(概数)の概況」の結果です。
男性のがん死亡率
- 1位 肺がん
- 2位 大腸がん 令和3年に胃がんを抜いてます。
- 3位 胃がん
- 4位 膵臓がん 令和元年に肝がんを抜いてます。
- 5位 肝がん
参考までに、女性のがん死亡率も調べておきます。
- 1位 大腸がん
- 2位 肺がん
- 3位 膵臓がん
- 4位 乳がん 令和元年に同率、令和2年に胃がんを抜いてます。
- 5位 胃がん
64 総務省統計局の人口推計(平成30年3月確定値)における我が国の65歳以上の人口の割合に最も近いのはどれか。
1.8%
2.18%
3.28%
4.38%
5.48%
3
以下内閣府のHPより抜粋(2023年8月参照、第1章 高齢化の状況(第1節 1))
我が国の総人口は、令和元(2019)年10月1日現在、1億2,617万人となっている。 65歳以上人口は、3,589万人となり、総人口に占める割合(高齢化率)も28.4%となった。
総人口が減少する中で65歳以上の者が増加することにより高齢化率は上昇を続け、令和18(2036)年に33.3%で3人に1人となる。
令和24(2042)年以降は65歳以上人口が減少に転じても高齢化率は上昇を続け、令和47(2065)年には38.4%に達して、国民の約2.6人に1人が65歳以上の者となる社会が到来すると推計されている。
総人口に占める75歳以上人口の割合は、令和47(2065)年には25.5%となり、約3.9人に1人が75歳以上の者となると推計されている。
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