71回午前 RI

71回

技師になってから、RI業務は行っておりません。だから不完全だと思いますが、少しでも参考になればと思います。

25 診療放射線技師の行為として誤っているのはどれか。 

1.看護師と一緒に患者の移乗を行った。 
2.機器メーカーの保守点検に立ち会った。 
3.検査受付にて患者に前処置に関する説明を行った。 
4.医師の指示のもと、放射性医薬品の静脈投与を行った。 
5.検査室の床に放射性医薬品をこぼしたので、汚染検査を行った。

解 4

割愛します。

26 小児の18F – FDG PET で生理的集積がみられないのはどれか。 

1.大 脳
2.肺 
3.胸 腺 
4.肝 臓 
5.腎 臓

解 2

FDG-PETの生理的集積部位には、消化管や尿路系を中心に次のような部位があります。脳・口蓋扁桃・心臓・胃・肝・腎・膀胱など。さらに小児では胸腺への集積も見られるそうです。

27 成人の核医学検査で投与放射能量が最も多い検査はどれか。 

1.99mTc – HMDP を使った骨シンチグラフィ
2.123I – IMP を使った脳血流シンチグラフィ
3.201Tl – 塩化タリウムを使った腫瘍シンチグラフィ
4.99mTc – Sn コロイドを使ったリンパ節シンチグラフィ 
5.131I – アドステロールを使った副腎皮質シンチグラフィ

解 1

1.99mTc – HMDP を使った骨シンチグラフィ 555~740MBq、静注
2.123I – IMP を使った脳血流シンチグラフィ 111~222MBq、静注
3.201Tl – 塩化タリウムを使った腫瘍シンチグラフィ 55.5~74MBq、静注
4.99mTc – Sn コロイドを使ったリンパ節シンチグラフィ  74~111MBq、皮下注
5.131I – アドステロールを使った副腎皮質シンチグラフィ 18.5~37MBq、静注

28 放射性医薬品投与時に起こる事象で最も頻度が高いのはどれか。 

1.嘔 吐
2.発 熱
3.拒絶反応 
4.血管迷走神経反応 
5.アナフィラキシーショック

解 4

74回AM31で同様の問題が出題されています。

血管迷走神経反応は、放射性医薬品を投与する時のみに起こるわけではありません。採血時やワクチン摂取時でも見られます。よって薬剤の投与は静脈投与が多く、針を刺す行為で血管迷走神経反応が起こってしまうと考えると良いと思います。

29 111In – octreotide の撮影に最も適しているコリメータはどれか。 

1.低エネルギー用高分解能型
2.低エネルギー用汎用型
3.中エネルギー用
4.高エネルギー用 
5.超高エネルギー用

解 3

コリメータ種類対象核種
低エネルギー用(LE)99mTc,201Tl,123I,133Xe
低中エネルギー用(LME)123I,67Ga
中エネルギー用(ME)67Ga,111In
高エネルギー用(HE)131I

表 コリメータの種類と主な対象核種

30 核医学検査装置の検出器に用いられないのはどれか。 

1.BGO
2.LYSO 
3.NaI(Tl)
4.ZnS(Ag) 
5.CdZnTe<CZT>

解 4

NaI(Tl)はシンチカメラなど多くの装置で使用されているため代表的なシンチレータと思われます。PETでは、BGO、GSO、LGO、LYSO、LaBr3、DOIが用いられます。半導体カメラの検出器で使用される半導体検出器には、CdTe、CZT(CdZnTe)などの化合物半導体が使用されます。

31 PET で正しいのはどれか。 

1.平行多孔コリメータを使用する。 
2.視野内の位置で空間分解能が異なる。 
3.半導体検出器を用いる装置が主流である。 
4.専用機は検出器を回転させながら撮影する。 
5.ノーマライズスキャンは減弱補正に使用される。

解 2

難しい印象です。消去法でしょうか?

1.平行多孔コリメータを使用する。 →セプタム?

3.半導体検出器を用いる装置が主流である。 →検出器 BGO、GSO、LGOなど

4.専用機は検出器を回転させながら撮影する。 →昔は回転型があったそうです。

5.ノーマライズスキャンは減弱補正に使用される。→検出器感度の補正など

32 手術中に用いられる核医学測定装置はどれか。 

1.SPECT 装置
2.ガンマプローブ 
3.キュリーメータ 
4.摂取率測定装置 
5.ホールボディカウンタ

解 2

センチネルリンパ節シンチを術中に施行する場合、検出効率の良い小型ガンマ線検出器(ガンマプローブ)が用いられるそうです。

3.キュリーメータ → 放射能測定装置。バイアル内の放射能検定、被検者への投与量の確認などに使用されるそうです。

4.摂取率測定装置 → 被検者内に投与された放射能を、プローブを用いて外部から測定するそうです。主に甲状腺摂取率で使用されるそうです。

5.ホールボディカウンタ → 全身計測装置。体内に存在する微量RIを検出出来るそうです。教科書でみる限り証明写真を撮る機械に見えますので、手術中に使用することはなさそうです。

33 SPECT の画像処理に関する組合せで正しいのはどれか。

1.TEW 法 空間分解能補正
2.Ramp フィルタ 散乱線補正
3.Chang<チャン>法 雑音除去
4.Chesler<チェスラー>フィルタ 画像再構成
5.Butterworth<バターワース>フィルタ 鮮鋭化処理

解 4

前処理フィルタ

  • バターワースフィルタ 低域通過フィルタ 高周波雑音を除去し平滑化
  • ウィナーフィルタ 統計雑音と装置固有の画像の劣化等を補い復元

画像再構成フィルタ

  • Ramachandram、Chesler、Shepp-Loganなど

散乱線補正

  • DEW法 光電ピークウィンドウ+サブウィンドウ(コンプトン領域)
  • TEW法 メインウィンドウ+2つのサブウィンドウ
  • TDCS法

減弱補正

  • Soreson法 投影データに対して補正する方法
  • chang法 再構成画像に対して補正する方法
34 123I – IMP を用いた脳の核医学検査で正しいのはどれか。 

1.緊急検査が容易である。 
2.酸素摂取率が算出できる。
3.123I – IMP の投与 15〜30 分後から撮影する。
4.123I – IMP は正常な血液脳関門を通過しない。 
5.脳循環予備能評価にブドウ糖負荷が行われる。

解 3

各シンチグラフィの概要を参考にして下さい。

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