71回午後 RI

71回

技師になってから、RI業務は行っておりません。だから不完全だと思いますが、少しでも参考になればと思います。

25 99mTc – MIBI を用いた副甲状腺シンチグラフィで正しいのはどれか。 

1.心臓が描出される。
2.甲状腺ブロックを行う。
3.正常の副甲状腺が描出される。 
4.デキサメタゾン抑制試験が有用である。 
5.甲状腺描出は早期像よりも後期像が強い。

解 1

99mTc – MIBI は心筋血流シンチに用いられます。

副甲状腺シンチについては、各シンチグラフィの概要も参考にしてください。

26 201Tl – 塩化タリウムを用いた心筋シンチグラフィで正しいのはどれか。 

1.投与量は 740 MBq である。
2.心筋梗塞部位が高集積となる。
3.心筋脂肪酸代謝評価が行える。 
4.心/縦隔比評価が心不全評価に有用である。 
5.運動負荷検査では軽度負荷から徐々に負荷を増す。

解 5

各シンチグラフィの概要を参考にしてください。

27 核医学検査と使用される放射性医薬品の組合せで正しいのはどれか。 

1.唾液腺シンチグラフィ 99mTc – フチン酸 
2.肝胆道シンチグラフィ 99mTc – ECD 
3.肝受容体シンチグラフィ 99mTc – GSA 
4.消化管出血シンチグラフィ 99mTc – PYP 
5.異所性胃粘膜シンチグラフィ 99mTc – PMT

解 3

各シンチと放射性医薬品を参考にしてください。

28 腎動態シンチグラフィで正しいのはどれか。 

1.移植腎の評価に適さない。
2.検査前に食事制限を行う。 
3.負荷検査ではアセタゾラミドを使用する。 
4.放射性医薬品投与後約 30 分で撮影を開始する。
5.99mTc – MAG3は有効腎血漿流量<ERPF>の算出に適する。

解 5

  • 99mTc-MAG3 → 有効腎血漿流量(ERPF)
  • 99mTc-DTPA → 糸球体ろ過量(GFR)
29 センチネルリンパ節シンチグラフィの適応となるのはどれか。 

1.肺 癌
2.悪性黒色腫 
3.転移性肝癌 
4.悪性リンパ腫 
5.転移性骨腫瘍

解 2

乳がん、悪性黒色腫、消化器がん、頭頸部腫瘍などのセンチネルリンパ節への転移有無を知ることで縮小手術化が可能となり、不要なリンパ節郭清を防ぐことが出来ます。

30 骨シンチグラフィで正しいのはどれか。 

1.膀胱は描出されないことが多い。 
2.疲労骨折の検出感度は単純 X 線検査より高い。 
3.放射性医薬品投与後約 30 分で撮影を開始する。 
4.溶骨性骨転移では造骨性骨転移より高集積になりやすい。 
5.人工股関節に緩みがある場合は先端部が低集積になりやすい。

解 2

各シンチグラフィの概要を参考にしてください。

31 健常成人で 67Ga – クエン酸ガリウム投与 72 時間後像で描出される頻度が最も低いのはどれか。

1.涙 腺 
2.肝 臓 
3.膵 臓 
4.脾 臓 
5.唾液腺

解 3

難問?調査中?

32 SPECT が PET より優れている点はどれか。2つ選べ。 

1.定量性が高い。
2.空間分解能が高い。
3.減弱補正が容易である。 
4.2核種同時収集が可能である。 
5.検査室の遮へいが容易である。

解 4、5

PETの特徴を考えることで、解答へアプローチ出来ると思います。

33 PET で誤っているのはどれか。

1.68Ge – 68Ga は減弱補正用の外部線源として用いられる。 
2.陽電子の飛程が長い方が得られる画像の空間分解能は高い。 
3.数え落としがないとすると真の同時計数は放射能濃度に比例する。 
4.同時計数には真の同時計数、偶発同時計数および散乱同時計数がある。 
5.多数の結晶に複数の光電子増倍管を配列したブロック検出器が最も用いられている。

解 2

陽電子の飛程が長いと、核と消滅光子の発生位置も離れるということになると思います。よって空間分解能が低下すると思われます。

34 分化型甲状腺癌の遠隔転移巣に選択性が高いのはどれか。 

1.18F – FDG
2.67Ga – クエン酸ガリウム 
3.99mTc – PMT
4.131I – ヨウ化ナトリウム 
5.201Tl – 塩化タリウム

解 4

難問?

201TlClは分化型甲状腺がんの診断に、甲状腺シンチは転移の診断に有用と思われます。

Na123I、Na131I 甲状腺がんの95%が分化型甲状腺がんで、甲状腺術後(全摘)の機能低下状態では80%以上の転移部がヨード摂取を示すことから、転移巣の特異的診断薬だそうです。

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