放射線計測学に必要と思われる定義や単位などについて記載しています。
※要注意 あくまでも参考程度にして下さい。必ず成書を参考にして下さい!
放射線の分類
電離放射線
電磁放射線 X線(X線管)、γ線(原子核)
粒子線
荷電粒子 電子線(加速器)、α線(原子核)、β線(原子核)、陽子線(加速器)、重イオン線(加速器)
非荷電粒子 中性子線(原子核、加速器)
電離放射線
直接電離放射線 荷電粒子
間接電離放射線 電磁放射線、非荷電粒子
単位関連
放射線量の場
- フルエンス Φ = dN / da [m-2] 断面積daの球に入射する粒子の数dN
- エネルギーフルエンス ψ = dR / da [J・m-2] 断面積daの球に入射する放射エネルギーdR
相互作用係数
- 断面積 σ = P / Φ[m2] 粒子フルエンスΦ中の物質との相互作用の確率P
- W値 W = E / N[J] 気体中で1イオン対を生成するときに消費される平均エネルギー。荷電粒子の初期運動エネルギーEに対する荷電粒子が気体中で完全に消失したときに生成されるイオン対数の平均値N。
- 質量減弱係数 μ/ρ = 1/ρdl・dN/N [m2・kg-1] N個の非荷電粒子が密度ρの物質中の距離dlを通過する間に相互作用を起こす粒子の数dNの割合
- 質量エネルギー転移係数 μtr/ρ = 1/ρdl・dRtr/R [m2・kg-1] 放射エネルギーRの非荷電粒子が密度ρの物質中の距離dlを通過する間に、相互作用により荷電粒子の運動エネルギーに付与される放射エネルギーdRの割合
- 質量エネルギー吸収係数 μen/ρ = ( 1 – g ) ・μtr/ρ[m2・kg-1] 非荷電粒子が密度ρの物質中の距離dlを通過する間に物質に吸収されるエネルギー。gは物質中で制動放射により失われる二次荷電粒子のエネルギー割合。
- 質量阻止能 S/ρ = 1/ρ・dE/dl [J・m2・kg-1] 荷電粒子が密度ρの物質中の距離dlを通過する間に荷電粒子が失うエネルギーdE
線量測定量
- カーマ K = dEtr / dm [J・kg-1] 非荷電粒子により、質量dmの物質中で生成されたすべての荷電粒子の初期運動エネルギーの総和dEtr 。二次電子の電離・励起だけでなく、制動放射でのエネルギー損失を含んでいる。EΦ・μtr/ρ(国試過去問より)
- 衝突カーマ 電離・励起により損失によるもの。Ψ μen / ρとも表せるそうです。(国試過去問より)
- 放射カーマ 制動放射での損失によるもの
- シーマ C = dEc / dm [J・kg-1] 荷電粒子が質量dmの物体中で電子衝突によるエネルギー損失dEc
- 照射線量 X = dQ / dm [C・kg-1] 光子により、質量dmの空気中で発生したすべての二次電子が完全に停止するまでに空気中で生成する全電荷の絶対値dQ
- 吸収線量 D = dε/ dm [J・kg-1] 電離放射線により質量dmの物体に付与された平均エネルギーdε
- D = EΦ・μen/ρとも表せるそうです。国試過去問より
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