放射線計測学に必要と思われる定義や単位などについて記載しています。
※要注意 あくまでも参考程度にして下さい。必ず成書を参考にして下さい!
概要
吸収線量 D = dε/ dm [J・kg-1] 電離放射線により質量dmの物質に付与された平均エネルギーdεで定義されます。
ある物質の吸収線量を求める場合、検出器を用いることになります。しかしある物質と検出器は構造が違いますので、条件や補正を行い吸収線量を求めることになります。
この時の条件が、ブラッグ・グレイの空洞理論による条件です。
- 空洞がない場合は荷電粒子平衡が成立している
- 空洞は荷電粒子のフルエンス、エネルギー、方向の分布に影響しない
- 空洞中では光子による電離が起きない(相互作用しない)
空気中または空気等価物質中での吸収線量測定
衝突阻止能比を用いて求めることが可能です。
物質中での吸収線量測定
衝突阻止能比 and 質量エネルギー吸収計数比を用いて求めることが可能です。
高エネルギーX線の吸収線量
光子エネルギー3MeV以上になると発生する二次電子の飛程が大きくなり、電子平衡が成立する条件で測定体積中の電荷量を測定することが難しくなります。
よって、60Coなどの標準γ線エネルギーで校正された空洞電離箱による電荷量の測定値から吸収線量を求めます。
標準測定法
※詳細を説明できないので、標準測定法に「12」とかはつけません。ご了承ください。
水ファントム10cmの深さ(校正深)における水の吸収線量を校正点吸収線量として、深部線量百分率曲線から任意の水中深度における水の吸収線量を決定する方法です。
測定器に指示値に次のような補正を行います。
- イオン再結合補正 補正計数の求め方(2点電圧法、ボーグの式)
- 極性効果補正
- 方向特性補正
- 大気補正(温度気圧補正)
さらに水吸収線量校正定数、線質変換計数を乗じることで求められます。
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